国民運動「テレワーク・デイズ2019」に参加しました

2019年9月17日

「テレワーク・デイズ2019」参加報告

KCSは今年も国民運動「テレワーク・デイズ」に参加しました。
新しい取り組みや、昨年から改善した点などを報告します。

テレワーク・デイズ

今年の「テレワーク・デイズ」はどこが変わったの?

テレワーク・デイズ2019では、主に2つの点が変わりました。

  • (1)翌年の東京2020本番を想定して、実施期間を延長する(7月22日~9月6日)
  • (2)様々なテレワーク(在宅、モバイルワーク、サテライト)に、時差出勤、フレックスタイム、ワーケーション等を組み合わせて多様な働き方にトライする

KCSの実施概要

昨年に引き続き、全社挙げての参加をモットーに、在宅勤務者の人数を大幅に増やすとともに、制度を拡充したモバイルワーク利用者が増えたことで、昨年の5倍の利用になりました。職位別でも、社歴の浅い社員から幹部社員まで幅広い社員が参加しました。
また、テレワーク制度を導入以降、社員からあがった改善要望や新しい技術の試行にも取り組みました。

どんな人が?(立場・職位)

  • 課長職以上(幹部社員含む):25%
  • 役席:45%
  • 一般職(非役席):30%

どんな仕事を?

  • SE・エンジニア:17.5%
  • 営業職:62.5%
  • 事務職:20%

どのように?

  • 在宅勤務:37.5%
  • モバイルワーク:62.5%
※営業職は全員が日常的にモバイルワークを利用

1.テレワークで実施した業務

システムの開発業務

  • (1)ネットワーク設計
  • (2)業務システムの設計およびプログラム製造
  • (3)ホームページ制作
  • (4)営業支援業務(費用見積り、提案書作成)
  • (5)新技術の調査・分析

様々な営業業務

  • (1)見積/受発注/売上・仕入等の営業事務
  • (2)顧客フォローのための営業資料の作成

様々な間接業務

  • (1)社内から出された業務改善提案の審査(電子申請システムで受理)
  • (2)社有情報資産の管理(電子申請システムで受理)
  • (3)広報誌の企画立案
  • (4)啓発研修教材の作成
  • (5)業務監査に関する情報収集

テレワークで実施した業務

ワークフロー(電子申請システム)による、テレワークの利用を促進する環境構築

当社ではこれまで紙ベースで起票し回覧していた書類を順次、ワークフロー化(電子申請)しています。外出先や自宅からも申請が可能となりました。テレワークを促進する上で、このワークフロー化は大きな役割を果たしています。
まだワークフロー化されていない起票物について、今後も順次対応していきます。

申請・承認業務を電子化できる、情報コミュニケーションツールOffice-PRISMの詳細はこちら

2.新しい取り組みにチャレンジ

ビジネス・チャット

  • (1)参加者と社内関係者でグループを作り業務連絡を行いました。
  • (2)顧客の機密情報、センシティブな個人情報等はメッセージに書き込まない、ファイル添付は行わない等、ルールを設けて利用しました。

テレビ会議

  • (1)社内拠点や協力企業等との間で利用しているテレビ会議システムを使って、自宅から社内会議に参加しました。

テレビ会議による、テレワークの利用を促進する環境構築

現場・利用者の声

  • テレワークはしたいが、大事な会議にも参加したい。
  • 緊急の会議を日延べせず開催したい

上記の声を受け、希望者にはテレワーク時に当社商品のテレビ会議システムを利用してもらいました。(結果は会社環境と遜色なしとの評価)

テレビ会議

3.ワーク・ライフ・バランスの実践

家族の介護のため

  • (1)早朝より在宅勤務を行い、午後からの時間を家族の介護に充てました。
  • (2)家族の通院治療に付き添った後、そのまま在宅勤務を行いました。

セルフケアのため

  • (1)怪我のリハビリ治療のため在宅勤務を行いました。
  • (2)病気が快復した後も安静が必要と考えて在宅勤務を行いました。

4.在宅勤務による参加者の感想

生産性の向上

  • 😀集中できる(自分のペースで計画的に仕事に集中できる分、同僚に負担をかけてしまうが、今年はチャットでカバーできた)
  • 😀通勤負担がない(疲労感がなく、仕事に集中できる)
  • 😐会社に比べて執務環境が整っていない(パソコン性能/専用事務室/空調)
  • 😐必要な資料が整っていない(会社にしか紙資料がない、紙の方が扱いやすい)
  • 良い:50%
  • 変わらない:25%
  • 少し劣る:12.5%
  • その他(良もあれば否もある):12.5%

制度対象者や利用できる業務

利用者について

  • 例えば役席者のような、自己裁量で仕事のできる者に限定するのが望ましい。
  • ぜひ拡大してほしい(通勤負担が大きい人/育休者/職位に関係なく理由が相応しいか否か)

業務内容

  • 紙資料の電子化、電子申請業務が増えれば、テレワークでできる仕事の範囲が広がる。
  • 適した業務等をガイドラインにして例示してもらえれば、テレワークを身近なものとして感じることができる。
  • もっと社員がテレワークを試行する機会を増やして、「テレワーク」という選択肢を実感できると良い。

手続きの煩雑さ

もっと改善してほしい

  • 申請手続きを分かりやすくしてほしい。申請時の注意事項やマニュアルを整備してほしい。
  • 手続き自体をもう少し簡素化してほしい。(事前に準備することが多い)
  • 急なときどうすればいいのか、明文化されていない。

ビジネスチャット(電話/メールに代わるコミュニケーションツール)

  • 迅速な『報連相』が行えて、チームで作業する業務には大変便利なツールだと思う。
  • 利用者は仕事の段取りを整えておき、頻繁な連絡が必要とならないよう工夫が必要。(テレワーク・マナー)

セキュリティ対策

5.改善の取り組み

モバイルワーク(利用促進を図るためのアプローチの工夫)

当社は在宅勤務とモバイルワークの二本立てでテレワークを制度化しましたが、当初はなかなか定着が進みませんでした。そのような中、モバイルワークを もう少し手軽に利用したいという要望が多くあったことに着目し、テレワークをモバイルワークから拡大しようと、制度の改善に取り組みました。

  • (1)要望
    当初、モバイルワークはシステム導入で客先に常駐するSEや、提案プレゼン等の営業支援で利用することを想定しましたが、日常的に外出機会の多い 営業担当者から、「空き時間の有効利用で帰社後の事務量を減らすことで労働時間削減につなげたい」との要望がありました。
  • (2)改善内容
    営業担当全員がモバイルPCを持ち、利用手続きもセキュリティ品質を落とすことなくシンプルなものにしました。
  • (3)効果
    時間の有効活用以外にも、モバイルワークを通して新しいセキュリティ商品の検証を行うなど様々な利活用ができました。

モバイルワーク

意識改革・啓発

  • ガイドラインの作成
    テレワークを円滑に利用するためには、セキュリティ対策も重要ですが、それを利用する者のモラルが強く求められます。このことを常に意識してもらうため、テレワークを利用する際のガイドラインを作成して、常に携帯するよう呼び掛けています。
  • テレワーク運用管理者の設置
    部署毎にテレワーク運用管理者を設置し、テレワークの利用促進や利用方法等のフォローを行っています。
  • 勉強会の開催
    社員にテレワーク運用手順やテレワークの理解を深めてもらうため、テレワーク勉強会資料を配付し、テレワーク勉強会を開催しました。

ガイドライン

6.テレワーク普及への展望

テレワーク制度を導入して一年半が経過した今、モバイルワークは定着してきましたが、ワーク・ライフ・バランス向上を目指した「在宅勤務」の定着は道半ばにあります。地方企業である当社は近隣からの自動車通勤者が多く、長時間通勤や交通機関の混乱で出勤困難となる社員は少ないものの、子育てや介護等で仕事と生活の両立で悩みを持つ社員は少なくありません。

テレワーク制度は従業員の働き方の一助となるものであり、我々はこれからも地方企業ならではのテレワークニーズを発掘し、解決策を社内制度に組み入れることで働きやすい会社づくりを模索していきます。
また、ICTベンダーとしてテレワークで培ったノウハウを積極的にビジネスに反映させ、あたらしいビジネスにもチャレンジしていきます。

記事担当:森(テレワーク導入グループ)、林(広報担当)

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